「上の子は恐がりだから虫歯にならないように一生懸命、歯を磨いているのにすぐに虫歯になってしまう。
下の子は横着で口を酸っぱくして言っても少しも言う事を聞かず歯磨きをしないのに虫歯にならないのです。なぜでしょうか?」
子供の歯の治療をしているとお母様方からこんな話を聞く事があります。
前回お母さんの口の中の虫歯予防と子供の虫歯予防についての、因果関係について書かせてもらいました。
しかし兄弟(姉妹)で差が出来るのはなぜでしょうか?
一般に第一子より二子三子の方が虫歯になりやすいと言われています。
それは・・・
① 食習慣の低年齢化
第一子は母親にとっても初めての経験。気を遣って育てます。
当然食生活にも気を遣い食べさせているでしょう。
しかし2番目からはそうはいきません。
お兄ちゃんお姉ちゃんが目の前で食べているものを与えない訳にはいかないでしょう。
つまり上の子が5歳で初めて口にしたチョコレートを下の子は3歳で口にしてしまうのです。
自ずと虫歯になりやすくなります。
② 母親の注意の分散
母親は子供に対しての注意を第一子に対しては100%注ぐ事が出来ます。
しかし、二子が出来ると当然注意は50%ずつです。いくら頑張っても一人の時のように注意を持続する事は出来ません。
③ 母親の頑張り低下
第一子の虫歯予防に関してそれが成功したか失敗したかに関わらず、第二子に関しては第一子程の集中はなくなるのが普通です。
成功していればその達成感によって失敗していればその失望感によって・・・。
以上理由をあげるまでもなく第二子は第一子よりも虫歯になりやすいのは良くわかると思います。
しかし上の子が下より虫歯にかかり易い場合はどう説明しましょうか?
生活環境・食生活は同じ、遺伝的な要素もほぼ同じでしょう。
そんな時はもっと細かく見ていく事が必要です。歯磨きの仕方・時間・回数
悪習癖・好き嫌い・性格(明るく良くしゃべる子は虫歯が少ない→しゃべる事で歯を磨いている)
・唾液緩衝能か高いか?(唾液を中性に保つ能力)・何時に眠るか・睡眠時間は?・・などです。
いずれにしても規則正しい生活をし、しっかり栄養を取る事が重要でしょう。
前回「次回は、子供の虫歯予防について書く」と予告していましたが、
今回は中途半端な歯切れの悪い文章になってしまいました。
言い訳をする訳ではありませんが今虫歯予防とブラッシングに付いて、新しい考え方が日本小児歯科学会から発表されます。
それはこれまでの虫歯予防の考え方をガラッと変えてしまうものになるでしょう。
その事については今しばらくお待ちください。発表次第このブログでご報告いたします。